乳歯歯列期とは
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このうち、乳歯がすべて生え揃う時期を「乳歯歯列期」と言います。
乳歯は生後6か月くらいから生え始め、3歳ごろまでに全て生え揃い、上の歯が10本、下の歯が10本合計20本になります。
専門的な言い方をすると、前歯から奥歯に向かって順に「ABCDE」と表記します。
乳歯の場合、虫歯と異なり歯並びや噛み合わせの関心はどちらかというと薄いかもしれません。どうせ生え変わるから、と異常があってもそのまま様子を見る保護者の方もいらっしゃるでしょう。
しかし乳歯の歯並びや噛み合わせは、やがて生え変わる永久歯を正しい歯あら日に導くためのスペースの確保や、顎の骨の成長を促す大変重要な役割があり、この時期に何らかの異常があった場合、適切な処置を行わないと後から生えてくる永久歯や噛み合わせに異常が生じることがあります。
乳歯歯列期に見られる主な異常は次のとおりです。
・叢生(ガタガタの歯並び)・・・乳歯歯列期に既に歯並びが乱れている場合、永久歯に生え変わるときに正しい位置へ並ぶスペースが足りません。生え変わったときにガタガタの歯並びになるリスクが非常に高い歯並びです。
・上顎前突(出っ歯)・・・保護者の方が最も気になる「出っ歯」です。乳歯歯列期の時期に出っ歯になってしまうと、生え変わったときにも前歯が出てしまう可能性があります。主な原因は指しゃぶりのため、指しゃぶりの癖があるお子さんに対して、早めに指しゃぶりの癖を止めさせることが必要です。
・反対咬合(受け口)・・・受け口になる原因は主に遺伝です。早めの対処が必要です。
・開咬(オープンバイト)・・・奥歯で噛んだとき、上下の前歯の間に隙間が生じる異常咬合です。放置すると重症化し、治療にも時間がかかることがあります。
その他、歯が多く生える過剰歯などが乳歯歯列期に見られる異常です。
乳歯歯列期の異常は、永久歯に生え変わってから大きく影響してしまうことが多く、この時期に異常がみられる場合は速やかに歯科医師の指示に従うようにしてください。
また指しゃぶりや下唇を噛む、頬杖をついて本を読む、口をポカンと開けて口で呼吸する口呼吸などの悪癖が、歯並びの乱れや咬合異常を引き起こすことがわかっています。いちどついた癖はなかなか治すことが難しいですが、正しい歯並びと噛み合わせは見た目だけでなく、歯と体の健康に大きく影響します。
乳歯歯列期に異常が見つかった場合、早めに歯科医院を受診するようにして下さい。