子供のフッ素塗布
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■子供の歯は成人より弱い
乳歯や、生えたばかりの永久歯はエナメル質が薄く、成人の歯に比べて歯質が弱いため、虫歯リスクが高いことが特徴です。
虫歯は、ミュータンス菌などの虫歯菌がプラークに棲みついて酸を出し、歯を溶かすことで虫歯へと進行します。特に乳歯は永久歯に比べて柔らかく、エナメル質や内部の象牙質に厚みがあまりありません。そのため虫歯になると、あっという間に症状が悪化してしまいます。
また6歳臼歯と呼ばれる奥歯の永久歯は溝が深く、食べかすが詰まりやすい歯です。この歯は非常に大切な歯であると同時に、虫歯になりやすい歯でもあります。
成人以降は虫歯よりも歯周病リスクが大きくなりますが、10代のうちは虫歯のリスクが高いため、虫歯にならないよう予防することが大切です。
■フッ素が持つ役割とは?
虫歯予防のために、フッ素洗口を行う幼稚園や学校が増えてきました。また歯科医院でも、お子さんにフッ素塗布を希望する保護者の方も多く、フッ素が歯を守る役割があることがよく知られていることを物語っています。
フッ素には虫歯予防としての効果が期待できますが、今一度、フッ素が持つ役割についてお話をします。
・歯質を強化する
フッ素には、歯を強くする効果があり、虫歯菌が出す酸に強くなる特徴を持っています。
歯の表面は硬いエナメル質で覆われています。エナメル質は主にハイドロキシアパタイトと呼ばれるカルシウムの決勝で作られています。フッ素を取り入れると、ハイドロキシアパタイトは「フルオロアパタイト」という物質に変化し、酸に強い成分に変化して歯質が強くなります。
・虫歯予防および要観察歯の治癒効果
虫歯予防としてよく知られているフッ素は、お口の中の環境に働きかけることで虫歯を予防します。フッ素には抗菌作用を持っているため、虫歯菌の働きを抑制し、酸の生産を抑えることで虫歯を予防します。
また歯の表面が少し溶けた「脱灰」は、虫歯の一歩手前の要観察歯という状態です。フッ素は再石灰化を促す効果も持ち合わせているため、虫歯一歩手前の歯を治癒させる効果が期待できるのです。
■定期的にフッ素塗布を行うことが大切
子供の歯は酸に弱いため虫歯になりやすいことから、フッ素塗布を行うことで歯質を強化し、虫歯を予防することが可能です。学校などのフッ素洗口は濃度が低いため、効果の持続性は低いでしょう。歯科医院で取り扱っているフッ素は濃度が濃く、フッ素が持つ効果を生かすことができます。しかし長期間持続することは難しいため、3か月に一度など、定期的に来院してフッ素塗布を行うことをお勧めします。